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今年の7月に他界したジャズ・ピアニスト菊地雅章氏が、近年の自分のバンドの事をEnsemble Improvisation(アンサンブル・インプロヴィゼーション)だと語っていたそうです。

ベースのモーガン、ギターのネウフェルド、同じ81年8月生まれの30さい、ともにプーさんやモチアンに負けない耳の良さがわかる。プーさんというと、ピーコック、モチアンとのテザード・ムーンの黄金のトリオが挙がるが、もうピーコックはいらないだろう、この二人モーガン、ネウフェルドの若き畏れを知らない才能にプーさんのピアノはさらに先に出ている。プーさんはこの演奏に“ensemble improvisation”という語を用いている。おれは...、名人の舞う能を感じさえしている。
※引用 http://www.jazztokyo.com/column/tagara/tagara-26.html

アンサンブル・インプロヴィゼーション、合奏による即興といえば、フリージャズなどが思い浮かぶかと思いますが、実際はどのジャンルのジャム・セッションでもこの考え方が重要なのではないかと思います。

①セッションの場を、アドリブソロの発表会にするのはもったいない 

ジャム・セッションと言えば、家で練習してきた自慢のフレーズを参加者達の前で披露する場であると捉えている方もいると思います。
事実、ジャム・セッションはテーマのあとに全員ソロを回してテーマに戻って来て締める、といった暗黙の流れが存在しています。まさにこれでは「ソロの発表会」と捉えられても仕方ありません。 

しかし、せっかくミュージシャンが沢山集まっているのに、ソロの発表会で終わってしまってはもったいないと思います!
全員で音楽を作り上げる感覚”を是非とも共有して頂きたいのです!


②それぞれの音楽に対する姿勢の中に、Ensemble Improvisationを

とはいえ、面識の無い不特定多数がいきなり同じ曲を演奏するため、進行上ある程度分かりやすくて固まったものは必要です。いきなりフリージャズのようにインプロヴィゼーションすると、絶対にめちゃくちゃになります。
あれは音楽的に豊かな知識と発想をもった熟練のミュージシャンが演奏してこそ成り立つものだと考えます。

そこで、重要となってくるのは各個人の“考え方”です。
構成はそのままでも、各個人が今演奏している音楽に対して、真摯に自分の出来る事を考え演奏する事こそ、Ensemble Improvisation(アンサンブル・インプロヴィゼーション)なのではないかと考えます。
(菊地雅章氏が意図したものとは違うかも知れませんが。。。)



③ソロ演奏者こそ、周りを見るべき

ソロが回って来た人からは、やはり“気負い”や“意気込み”のようなものが感じられます。
それ自体はとても良く理解出来るのですが、あまりに自分のプレイばかり意識しすぎて、自宅でiReal Proとセッションしているのと同じ状態になるのはとてももったいない事です。
せっかく人間とセッションしているのですから、その醍醐味を感じて欲しいのです。

ソロも伴奏も、“同じ曲”の中での出来事です。
誰がフューチャーされているか、ただそれだけの違いです。
自分がソロをしている時こそ、 Ensemble Improvisation(アンサンブル・インプロヴィゼーション)を意識する事が重要だと考えます!


 Ensemble Improvisation(アンサンブル・インプロヴィゼーション)という言葉自体は難しそうな響きを持っていますが、決して難しい事ではないと思います!
意識する事でむしろ無駄な力が抜けて、とても簡単に自然に、良い演奏に集中できるのではないかと思います。

是非、意識してみてはいかがでしょうか!?


MASABUMI KIKUCHI - Out of Bounds 



Robert Glasper Trioなんかは、まさにEnsemble Improvisation(アンサンブル・インプロヴィゼーション)といった感じですね!全員で作り上げるインプロヴィゼーションです。



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