まずはおさらいから。
「タメと瞬発力」
「On The ONE」
「リズムずらし」
前回は、体内に強靭な「体内メトロノーム」を持つ事について書きました。
そして今回の「グルーヴ」を生み出すキーワードは、「タメと瞬発力」です。
「体内メトロノーム」を習得出来たら、次は「体内メトロノーム」に対して、リズムを自在にコントロール出来るようにします。
ここで質問です。
「1、2、3、4」とリズムを取って下さいと言われると、「1、2、3、4」と数えると思いますが、 「1」と「2」の間には、何があるでしょうか?
「裏拍」「8分休符」「何も無い」など、様々な答えがありそうです。
そもそもそんな事を考えた事のない人もいるんじゃないでしょうか?
答えは…
そう、「無限」です。
ちょっと話が大きくなりすぎましたが、拍と拍の間には無限の拍が存在しています。
拍というよりは無限のリズムと言うべきでしょうか。
とにかく、拍と拍の間は無限なんです。
「1234223432344234」や「1 2 2 2 3 2 4 2 」みたいなのから、
「1 2 2 2 3 2 4 2 」みたいなのもあります。
「体内メトロノーム」が「1」を打ったあと、 「2」を打つまでには、打点が無限に存在するのです。
点を横並びに 隙間無く打っていくと、線になりますよね。
つまり、リズムは全て線で繋がっているのです。
1や2を表、2を裏として考えた場合、表から裏にいくまでに、タメが生じます。
このタメは、 「1 2 2」という風に長ければ長いほど次の表を打つ為に裏で脱力が必要となります。
タメで体の張緊、その後裏で脱力、また次の表からタメ、という風に、緊張と脱力を繰り返しながら「体内メトロノーム」を打っていきます。
「1(←緊張)2(←脱力)2」といった感じです。
「1 2 2」のような感じだと、緊張でタメ
「1 2 2」のような感じだと、脱力でタメ
という風になります。
こうなってくると、体の動きの話にもなってきます。
詳しくは『黒人リズム感の秘密』という本がオススメです。
体の動きはそれはそれで重要なのですが置いておいて、感覚の話に戻します。
先程述べた、‘タメ’が大きければ大きいほど、次の行動に対して瞬発力が必要となってきます。
瞬発力を楽器に伝える為には、楽器をコントロールする為の個別のトレーニングは必要でしょう。
しかし、まずは緊張と脱力、「タメと瞬発力」を「体内メトロノーム」上でイメージし、自在にコントロールする事が重要です。
ここでも、なかなか慣れない人には『エッグシェーカー 』が大活躍です!
この楽器を上手く鳴らすには、裏拍の音を出す必要があります。
ですので、裏拍を常に意識しやすいのです。
この楽器でタメ具合をコントロールし、瞬発力を養ってみて下さい。
次第に、「体内メトロノーム」を自由にコントロール出来るようになると思います。
「タメと瞬発力」に関して、間違った認識になってしまう人がいるので、以下の記事にて詳しく解説しています。
【グルーヴ考察】“モタる”や“レイドバック”に対する、正しい感じ方と間違った感じ方について
以下の動画は参考動画です。
拍の間に、人それぞれ色んな動きをしていますよね?
リズムは同じなのに、拍と拍の間の動きは毎回全然違う。
さらに、一連の動きがどれも流れるように繋がっていますが、拍の部分では心臓の鼓動のように体が脈打っています。
アメリカのTV番組「Soul Train」、曲はAretha Franklin(アレサ・フランクリン)の“Rock Steady”です。
結局のところ、色々頭で考えるよりこういう映像たくさん見た方が早かったりしますよね。。。。
ここまでは、「体内メトロノーム」で強靭なリズム感を養い、「タメと瞬発力」により、自在にコントロール出来るようになりました。
次回からは、ようやく音楽を「グルーヴ」させていきます。
ファンクでは欠かせないリズムの感じ方、「One The ONE」についてです。
【グルーヴ考察】その2「グルーヴしている状態」
【グルーヴ考察】その5「On The ONE」
【リズムとグルーヴ】記事一覧