セッションで、曲を全く知らない初心者の方が参加されたとき、「じゃあ、とりあえずブルースで!」という流れになる事が多々あります。
ブルース進行とは、元はブルースという音楽ジャンルから派生したコード進行の事です。
セッションに非常に適したコード進行で、なおかつ簡単な為、いつも重宝されます。
よく、「困ったらブルース!」みたいな感じになります。
しかし本当に何も分からない 初心者の方には、ブルース進行がいくら簡単であろうが知らないものは演奏出来ませんよね。「Eのペンタやってたら大丈夫だから!(^o^)」と笑顔で言われても、なんのこっちゃ分からないまま曲が進んでいっては楽しめません。
そもそも「ペンタってなに?」の状態な訳です。
なので、定番中の定番、ブルース進行について説明します!
①ブルース進行の特徴
まず、ブルース進行には、いくつかの特徴があります。
※「1」はそのキーの音をルートとするコード、それ以外の数字は、そのキーのドレミファ…を1234…と並べた時に来る順番の音をルートとするコードです。
キーがCメジャーの場合
1 C
2 D
3 E
4 F
5 G
6 A
7 B
8 C
となります。
これを、「インターバル」とか「度数」などと呼びます。
(例)キー「Cメジャー」の時、5度は「G」
(実際は半音もあるので、1オクターブ間には、12個の音が存在します。
C
C#/Db
D
D#/Eb
E
F
F#/Gb
G
G#/Ab
A
A#/Bb
B
C(オクターブなのでカウントしない)
本題のブルースの進行の特徴は、以下の通りです。
特徴①
基本12小節 である
特徴②
1度、4度、5度の3コードが軸となる
特徴③
最初の4小節
小盛り上がり2小節
一旦落ち着く2小節
大盛り上がり2小節
落ち着く2小節(次の循環に向けて盛り上げる事もある)
以上が特徴です!
②ブルース進行のバリエーション
ブルース進行といっても、ブルースというジャンルのみで演奏される訳ではありません。
ジャズやロック、 ファンクなどでもブルース進行で演奏されます。
その際、様々にアレンジされて演奏されますので、そのバリエーションをご紹介します。
こちらは、基本中の基本ですが、7thコードで演奏されます。
少しコード進行に変化をつけたバーション。
こう書いてなくても、このように演奏される事もあります。
マイナーなバーション。マイナー7thを基調としています。
ジャズなバージョン。
ポップスやジャズなどでおなじみのツーファイブ進行が特徴です。
susバージョン。
独特の浮遊感が得られます。
※他にも、様々なバリエーションがあります!
③ソロはどうやるか
コードが分かったら、次はソロが演奏出来るようになりたいですね!
ソロは簡単です!
どのバージョンでも、そのキーのペンタトニックスケールを弾いておけば間違いは無いです。
ペンタトニックスケールとは、メジャーが12356、マイナーが1b345b7で構成された5音音階の事です。
キーがFのブルースだったら、Fメジャーペンタトニック
キーがAmのブルースだったら、Aマイナーペンタトニックスケール
を使えばとりあえず形になります!
あとはその間の音を経過音として使ったり、ジャズならツーファイブの箇所でコードの分散和音的なフレーズを入れたり、全然外れた音を使ってみたり(ただし、ちゃんと戻って来ましょう)、表現の幅は無限大です!
④よく使うキー
よく使うキーも知っておいた方が家の練習がやり易いですよね。
どのジャンルの人が多いか、どの楽器が多いか、一番初心者の人は何の楽器か、などの状況によって変わって来ます。
ブルースやロックのジャンルで、ギターなどの弦楽器が多い場合は、EやA、EmやAmが多く使われます。
理由は、EとAが開放弦で鳴らせるから!です。
ロックは良く響く開放弦を使って「バァーン!」と 弾くほうがカッコイイです。
ジャズブルースっぽい場合は、FやBb、EbやCとかGなんかが演奏されます。
ジャズは管楽器の人やピアノの人がメインになりますので、ピアノは黒い鍵盤がなるだけ少ない方がいいですし、また、管楽器には、Bb管やEb管といった楽器特有のキーがあり、それに合わせたキーの方が演奏しやすいからです。
ルーツである黒人ブルース
ロックブルース
ジャズブルース
ファンクブルース
ブルースはジャズやロックから、ポップスやヒップホップに至るまで、ありとあらゆる音楽のルーツです!
何から覚えれば良いか分からないなら、まずはブルースを押さえておきましょう!