普段ブルース、ファンクなどのセッションをされている方、ジャズのセッションは難しい、無理だと思っている方も少なからずいるんではないでしょうか!?
楽譜を見たらコードが多いし、Jazzやってる人は“上級者”オーラ出してるし、そこに飛び込むのは不安だと思うかも知れません。
確かに、ジャズをやるには最低限コードは読めないといけませんし、ハイセンスな演奏をする為には音楽理論の知識も必要です。結構高いハードルですよね。
しかし!
ジャズには、他のジャンルには無い魅力が沢山詰まっているんです!
今回は、他のジャンルとの違いを簡単に説明します!
盛り上げればいいってもんでもない
ファンクのセッションなんかは、割と盛り上がればなんでもアリみたいなところがあります。
バンド全体でどんどんテンションが上がっていき、全員ガンガン音を出す。
それで結構盛り上がる感じです。
それが、めちゃくちゃ楽しいです。
でもジャズは、そうではないんです。
みんながたくさん音を出してしまうと、場合によっては“ぶち壊し”てしまう可能性もあるんです。
もちろん全員が音を大きく出してガンガン盛り上がる部分もありますが、決して“音で埋め尽くす”ような盛り上げ方ではないんです。
ソロをとっている人のフレーズに合わせて反応し、それがまた反応を呼び。。。
そういった流れの中で、音数ではなくレスポンスの仕方で盛り上がっていくものなんです。
センスのない“めちゃくちゃな事”はしない方が良い
ジャズは、みんなで作り上げる音楽です。
ソロで目立とうとして、突拍子もない事をしたくなるかも知れません。
いわゆる、“めちゃくちゃ”なプレイです。
この“めちゃくちゃ”なプレイですが、ファンクセッションとかだと意外といいスパイスになって盛り上がったりします。
しかし、ジャズでは、その“めちゃくちゃ”なプレイにもセンスが求められます。
具体的に言えば、その“めちゃくちゃ”なプレイをしている本人は“めちゃくちゃ”だと認識しているのか、“めちゃくちゃ”にした後できちんと収拾をつけたかどうか、狙って“めちゃくちゃ”にしたのかどうか、など、そういう部分も結構重要だったりします。
もちろん、失敗して“めちゃくちゃ”になってしまったけど適当にやってたら何となくいい感じで収拾がついたなんてラッキーもありますが、そんなラッキー滅多にありません。
ジャズはみんなで紡いで作り上げるもの
ソロの個人技を競う為にセッションしている訳ではなく、その場に集まった全員でひとつの音楽を仕上げていく感覚が重要です。
【セッションを10倍楽しむ!(6)「音量を調節する」】で書いたように、周りの音が聴こえるように調整する事はもちろん、ソロの人がソロをとりやすいようなコードを鳴らしてあげたり、フレーズに合わせて盛り上げたり、ロストしないようにガイドしてあげたり、そういった気遣いも大事です。
上級者ばかりが集まると、フレーズもアウトしていったり、コードも違ったコードを鳴らしてみたり、そういった“チャレンジ”で緊張感が生まれていますが、そういうプレイは、周りメンバー全員がジャズに慣れていないと、事故する可能性大です!
周りの力量も考えながら、それぞれが最良の選択で音を紡ぎ、いい音楽を作り上げていく感覚を持ってみましょう!
【過去記事】Ensemble Improvisation(アンサンブル・インプロヴィゼーション)という考え方
ジャズは一筋縄ではいかない
今までで述べた通り、ジャズは難しいんです!
コード進行を数パターン覚えたらあとは感覚で、という訳にはいきません。
ジャズ独特のフレーズやリズムの取り方もありますし、理論を知っているだけでもジャズっぽくなりません。
ジャズは、「ジャズ語」を身につけ、「ジャズ語」を使っての会話を楽しむものです。
より高度な「ジャズ語」をマスターした人同士であれば、高度な会話が楽しめますが、そうでない人は楽しめません。
すぐに上達するような類いの音楽ではない事を理解して、気長に自分の成長と向き合っていけば、きっとジャズは素晴らしい体験をさせてくれると思います!
【とりあえず迷ったら買えばいい、ジャズの名盤】