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よく耳にするけど、セッションの現場では誰も教えてくれない!“バース”って?

この記事は約4分で読めます。

セッションの現場では誰も教えてくれない用語解説!
3回目は、“バース”です。

“バース”とは?

主にセッション前の簡単な打ち合わせで、
「ドラムソロはどうする?」
「じゃあ、4バースで!」
みたいに使われたりします。
こんな会話、聞いた事ありますよね?

“バース”とは、英語では「bars」と表記し、“小節”を意味します。
言葉の意味としてはそれで終了なのですが、セッションではソロの回し方の一つとしてこの言葉が使われます。

主に「4(フォー)バース」と「8(エイト)バース」が使われますが、これは文字通り4小節、8小節の意味です。
で、セッションでは、「4バース」と言ったら4小節ずつ交互にソロをする事を意味します。
特にジャズのドラムソロの時などによく使われる手法です。

「4バース」は4小節ずつ、「8バース」は8小節ずつなんですが、これまた誰も教えてくれない暗黙のルールみたいなものがあるので、実際楽譜をみながら解説しますね!

楽譜を見ながら“バース”のやり方を説明!

BlogPaint
(c)Yusuke Shogase

上記の楽譜は、セッション用に作ったオリジナル曲“Suitecase Man”という曲です。

この曲のドラムソロで「4バース」を行う時について解説します。
まず①の段4小節分で、テーマを演奏した人などがソロをします。その後②の段4小節分をドラムがソロ、③の段を①とはまた別の楽器の人がソロ、④の段ドラムがソロします。そして、そのまま⑤の段もドラムがソロをしてテーマに戻ってくるというパターンです。
(セッションの大まかな流れについてはこちらの記事を参照)
もし仮に⑤をドラムがソロしなかったり、別の楽器がソロした場合、次はドラムが①をソロします。
そして、②が別の楽器③がドラム④が別の楽器と来て、⑤をドラムがソロすれば、合計2回まわしてテーマに戻る事が出来ます!

この曲のドラムソロで「8バース」からはいった場合について解説します。
まず①②テーマを担当した人などがソロ、そして③④ドラムがソロし、そのままドラムが⑤のソロをすればすんなりテーマにいけるのですが、⑤を別の楽器がソロした場合は、⑤から「4バース」に切り替えてみましょう!
すると、2週目の①がドラム②が別の楽器③がドラム④が別の楽器になり、⑤のドラムソロで上手にテーマへと移行出来ます。

いかがでしょうか?
この曲は20小節のほんの少しだけ変則的な曲ですので、8バースにはあまり向かないですが、色んな曲でも色々なバースが出来る事を示すために、あえてこの曲を選び解説しました!
ジャズの曲は16小節や32小節など、4でも8でも割り切れる小節数の曲が比較的多いですので、バースソロは頻繁に行われます。ジャズではドラムソロはバースが基本ですね。
ジャズのデュオの場合なども、よく二人でバースしたりします。
【イントロ】ー【テーマ】ー【Aさんソロ】ー【Bさんソロ】ー【8バースからの4バース】ー【テーマ】みたいな感じですね。

また、バースの切り替えは、自由に行って構いません。
多くの場合は「8バース」から「4バース」、「4バース」から「2バース」などのように、小節数を減らします。その方がソロを盛り上げやすいからです。
慣れない人は、“前の人がソロした小節数、自分もソロする”と覚えておくと良いでしょう!
きっと慣れた人が上手に切り替えてくれます。

恐れずチャレンジしてみよう!

色んな人が集まるジャム・セッションですので、上手くいかない事も多いですが、それもセッションの醍醐味です!ただし、もの凄く残念な空気になってしまうため、決して途中で演奏を止める事だけは無いようにしましょう!

“バース”を成功させるコツは、「常にテーマを感じる事」と、「テーマやコード進行など(現在地)が分かるソロ」を心がける事が重要です!
あとは慣れですね。

ジャム・セッションin高知では、初心者でも分かりやすいように暗黙のルール的要素の強い“バース”はあまり行っていませんが、“バース”にチャレンジしたい方は、是非気軽におっしゃって下さいね!

“バース”をドヤ顔で決められるようになれば、あなたもセッション上級者の仲間入りです!

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