「プロミュージシャン」
いい響きですよね。
音楽をやっている人なら誰もが憧れ、多かれ少なかれ一度は「音楽で飯を食う」という事を想像した事でしょう。
そして、その内のほとんどの人がその道を諦めたでしょう。
諦めた理由は様々でしょうが、才能の問題、金銭の問題、家族の問題などで自ら身を引くパターンが多いと思います。
「音楽で飯を食うという事は、好きな事を仕事にする事で、その分人生に大きなリスクが伴う」
「音楽で飯を食えて初めてプロミュージシャンと呼べる」
という考え方が、わりと世間の一般的な認識じゃないかと思います。
この考え方は、ある意味正しいですが、社会全体の音楽の質の向上という観点から考えた場合、非常に間違った考え方です!
音楽は、生涯をかけて追求するライフワーク
音楽って、誰でもできますよね。
音楽はそこにあるもので、誰かから与えられるものでもないです。
そして、誰もがミュージシャンです。
楽器が無くても技術が無くても、「音楽」する事は可能です。
言葉を話す事と同じなんです。
言葉を話す事よりも生きていく上で必須ではないから、言葉より発達していないだけです。
言葉も人類の歴史の中で人々が育ててきたものです。
音楽だって、長い歴史のなかで様々に変遷し、成長してきました。
自分もその中の一部であるという認識と謙虚さをもって、ライフワークとして自分なりに音楽に取り組む事が一番重要な事ではないでしょうか!
お金をもらった時点でプロミュージシャン
実際、音楽で飯を食うという事はミュージシャンの憧れであり、多くのミュージシャンの目標となっています。
しかし、どこからがプロミュージシャンかという質問には、明確な答えが無いのではないでしょうか?
僕はお金をもらった時点でプロミュージシャンであるべきだと考えます。
それは、例えば高校生がノルマを払ってライブハウスで演奏した場合でも、チケット代を払って観にきたお客さんの前では自分なりにプロとして演奏するべきだと思いますし、投げ銭や依頼演奏など、どんな状況でもお金をもらった以上はプロとして取り組むべきです。
そして一番重要なのは、プロという称号は誰かが与えてくれるものではないという事です!
ここが勘違いしている人が最も多い点だと思います。
誰かに与えられたプロの称号は安心出来るようで、実は非常に息苦しいものではないでしょうか?
自分の信じる音楽を追究するべきなのに、与えられた称号のせいで、称号を与えてくれた人が期待する音楽を追求する事になってしまうんじゃないでしょうか?
もちろんそれが心地よい人もいるでしょうし、ひとつのプロとしての形だと思います。
しかし、それ以外はプロではないという考え方は間違っています!
自らの信じる音楽を追求するプロも、音楽の発展の為には絶対に必要なのです。
音楽だけで飯を食えなくても別に構わない
とはいえ、自分の信じる音楽を追求するだけでは生活出来ないのは明白です。
社会はそんなに甘くありません。
だから、「プロミュージシャン=音楽のみで飯を食う」という考え方を改めた方がいいと思います。
テクノロジーの発達により、音楽の世界もめまぐるしく環境が変化しています。
音楽のみで飯を食うという考え方に縛られると、いつか身を滅ぼす気がします。
別の仕事で生計を立てながら、空いた時間で自分の信じる音楽へ取り組み、ビジネスとして、例え少額でもしっかりとお金を稼ぐ音楽人生。
絶対に音楽以外に仕事はしないと固く誓い、自分が好きでもない音楽こなして消耗していく音楽人生。
どちらが充実しているでしょうか?
(誰もが好きな音楽を好きなようにやって、それだけで生きていければ最高ですが。。。)
別に副業でプロミュージシャンを名乗ったって、法に触れる訳でもなければ誰からとやかく言われる筋合いは無い訳です。
誰もがプロミュージシャンを名乗り、自立した考えと活動で、クライアントや広告主などに縛られず自分の目指す音楽をどんどん発信していく事が、結果として全体の音楽発展に大きく貢献することになるのではないでしょうか?
ミュージシャンの大義はそこにあると、僕は考えます。
誰もがプロミュージシャンを名乗り、自分の信じる音楽でしっかりと利益を出す世の中になればいいですね!
ジャム・セッションin高知でも、ミュージシャンの自立、地位向上に貢献していきたいと考えています!