Slim Village(スラム・ヴィレッジ)の元メンバーであり、偉大なHip HopプロデューサーであるJ Dilla(ジェイディラ)の『Donuts』を紹介します!
J Dilla(ジェイディラ)はデトロイト出身。
2006年に32才の若さで他界するまで、数多くの作品を世に出し、様々なミュージシャンのトラックを作っています。
有名なところでは、Common(コモン)、Q-Tip(Q・ティップ)、D’Angelo(ディアンジェロ)
、Erykah Badu(エリカ・バドゥ)などが挙げられます。
彼の作るトラックは独特で、そのすこしズレた様なビートは後のブラックミュージシャンの作風に多大な影響を与え、死後10年経った現在でもリスペクトされ続けています。
最近のジャズ+ヒップホップを語る上で外す事の出来ない存在です。
今回紹介する『Donuts』は彼の遺作ともいえるものです。
晩年、彼は長く不治の病に侵され、どんどん体重が減って活動も制限される中、トラックを大量に作り続けました。
そしてこの『Donuts』を2006年2月7日にリリースしたその3日後、2006年2月10日に他界しました。
まるでDavid Bowie(デヴィッド・ボウイ)の『★』のようです。
彼の場合は「遺言」でしたが。
『Donuts』に収録されているトラックの数々は、彼のトラックの中でもつなぎ目などが荒削りな印象を受けます。しかし、そのサウンドとリズムはまさしく彼のものであり、素材の独特な使い方がとても面白いです。気付けばずっと聴いている、このアルバムに限らずですが、J Dilla(ジェイ・ディラ)の音楽はそういう音楽です。
“Last Donut of the Night”
“Waves”
“Time: The Donut of the Heart”
こんな感じで、1〜2分くらいの短い曲の繋ぎあわせなのですが、アルバム全体を通して聴くと、何故か最終的にはどこかストーリー性を感じてしまうような、昔の映画を観た後のような、そんな気分になります。
サンプルネタも、モータウン系やソウルなど、聴き覚えのあるものも随所に出てきますが、その使い方も面白いです!
曲単位で聴くのではなく、アルバムを通してざっと流し聴いてみて下さい!
そのうちハマります!
【この作品も押さえておきましょう!】